どのような症状のときに
受診したらいいの?
- 体の左右どちらかに帯状のピリピリした痛みがあるとき
- 帯状疱疹の治療をした後に痛みが続いているとき
- 腰や肩が痛いが整形外科ではどこにも問題がないと言われたとき
- 歯科治療後に痛みが続いているとき
- 原因がわからない痛みが続くとき
- 緊張性頭痛や原因不明の頭痛があるとき
痛みの治療とは?

診療科目は多くの場合、臓器ごとや原因ごとに分かれています。治療対象を分けることで治療がスムーズになるため、医師にとっては自然な分け方です。しかし、患者さんにとって困るのは症状そのもので、自分の症状がどの診療科で診てもらえるのか分かりにくいことも多いのではないでしょうか。
ペインクリニック内科は、症状から受診できる珍しい診療科の一つです。主に手術時の痛みを専門とする麻酔科の知識と経験を基に、多様な「痛み」に対応する専門の科目です。
現在、痛みは「侵害受容性疼痛」「神経障害性疼痛」「痛覚変調性疼痛」の3つに大別されています。
それぞれの痛みに合った薬や神経ブロックなどの治療法があり、患者さんの痛みがこのうちのどれに当たるのか、複数が関係しているのかを診断し、適切な治療法を選択します。

痛みの治療方法
トリガーポイント注射
極めて細い針を使用し、痛みのある部位に抗炎症薬などを注射します。針が細く短いため、施術は短時間で済み、ほとんど痛みを感じることなく受けていただけます。
ハイドロリリース
超音波検査装置(エコー)を使用し、痛みのある部位の画像を確認しながら、細長い針を用いて局所麻酔薬を含む生理食塩水を注射します。施術前には、皮膚の表面に細い針で局所麻酔を行い、その後、慎重に針を挿入します。この治療方法は近年注目されており、学会での報告も増えていることから、今後さらに普及が期待されています。
神経ブロック
超音波検査装置(エコー)を使用し、痛みのある部位へ広がる神経の根元(中枢側)の近くに局所麻酔薬を注射します。この治療方法は、ハイドロリリースよりも長い歴史があり、麻酔科や整形外科の分野で広く活用されています。エコーを使って痛みに関係する神経を特定しながら注射を行うため、効果を予測しやすく、比較的安定した効果が期待できます。また、ハイドロリリースと比べると、やや深い部分への注射となることが多いのが特徴です。